バンダアチェ視察訪問

緊急報告

総主事 具志堅 聖

写真:様子 5月19日(木)〜21日(土)にかけて、インド洋大地震/大津波の被災地となったインドネシアのアチェ州バンダアチェ(Banda Aceh)を訪れました。

日本からはデンパサール(Denpasar)経由で首都ジャカルタに入り、一泊仮眠をして後、早朝、メイダン(Medan)経由でバンダアチェに行きました。移動時間だけで1日(約24HR)費やすこととなりました。

写真:インドネシア福音同盟スタッフより説明を受ける アチェ州はイスラム教の影響の強い地域で、以前から独立を要求するイスラム原理主義派と州政府軍との衝突が続いている地域です。

日本政府も危険地域の一つとして見ているため、渡航前から注意を促されていました。

後で気づかされたのですが、インドネシアの地元の方々もなかなか訪れることの少ない所だと言うことでした。しかし、インドネシア福音同盟のスタッフの方々が同行してくださったので、終始安全が保たれ、現地視察を行うことができました。

写真:陸地に押し流された大きな船 バンダアチェに着くとすぐ、市内の中心街に向かいました。市内の中心地は平常の生活を取り戻していました。市場にも数多くの野菜や果物などが並べられ、活気がありました。

けれども、町のいたる所で地震や津波による災害の爪あとを見ることができました。完全に崩れてしまった公会堂、破壊され流された橋、壁が崩れ落ちたモスクなどがありました。

また、ある下町のような地域には、津波によって打ち上げられた大きな船が海岸から3.5KMも離れたところに放置されたままとなっていました。

写真:地域全体が焼け野原のようになっていた そして、中心地を少し離れた海岸沿いの地域は、見渡す限り一帯すべて焼け野原のような状態になっていました。あまりの酷い状況に、「このままで本当に復興できるのだろうか?」と思うほどでした。

その状況の一部に触れていただきたいと思い、ビデオを撮りました。どうぞご覧ください。

写真:いまだ水浸しとなっている地域 実は復興活動の遅れには理由があります。アチェ州の政府が復興活動をあまり快く受けてとめていないという状況があるのです。複雑な政治的な理由があると言うことです。また、救援活動をしている団体の多くがキリスト教であると言う点でも警戒していると言うことです。

そのため、人道支援はある程度進んでいるようですが、復興支援(活動)はいまだ本格的には進んでいないという状況なのです。一日も早い改善策がだされることを祈り願うばかりです。

写真:インドネシア福音同盟スタッフより説明を受ける そのような中で、インドネシア福音同盟は、"SAHABAT ACEH-SUMUT(Friends of Aceh)"というキリスト教救援団体のネットワークを立ち上げ、そのもとでキリスト教関係の救援活動をまとめ、安全に進めているということでした。

特に医療援助や児童援助の分野で活動を進めています。医療援助を行っている施設の一つを訪れ、病院の働きや状況を伺いました。そこではイスラム教徒の医療関係者とキリスト者の医療関係者が共同で運営していました。

児童援助に関しては、心理的トラウマを抱えた児童へのカウンセリングや、保護者を失った子供たちへの支援などを行っています。これも地元の理解を得ながら、地道に進めています。

写真:津波でひっくり返ったタンカー 今回訪問することができませんでしたが、インドネシア福音同盟はニアス島の救援活動も進めています。ここでは人災は少なかったのですが、多くの建物が被災にあいました。特にキリスト教の教会堂が被災にあっているため、その援助活動への協力を求められています。

今後このニアス島への援助活動も視野に入れながら、JEA援助協力の活動を進めていく予定です。ぜひお祈りに覚えてくださり、支援のための募金活動にもご協力ください。

ビデオ映像